彼岸花って、どう撮るの?
色々な撮り方があるよ!
撮影に行く時間帯によって光の射し方(方向)が変わるから
お昼頃と夕方でも違った写真が撮れるよ。
また、咲いている場所によって、イメージの違う写真が撮れるね。
あとは、天気でもイメージが違う写真が撮れるよ。
色々な角度から撮ったりしてみるといいと思うよ。
彼岸花は、ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で、別名曼珠沙華です。学名リコリス・ラジアータ。
北海道から南西諸島まで広範囲に咲く花で、球根のような鱗茎 (りんけい)が有毒ですが、モグラなどの害虫よけに田畑の脇に生えられたという説もあります。9月の彼岸の時期(中旬)に、気温の変化を感じ取って咲く花です。
赤色、白色、黄色、桃色など複数の色があり、光の受け方によって、さまざまな表情をみせる彼岸花。
咲く時期も短く、あっという間に枯れてしまうので、綺麗な彼岸花を見たらすぐに、心に残る1枚を残しましょう。
今回は、数年、同じ場所で撮影した中から、大きく3つの撮り方を取り上げたいと思います。
参考になれば幸いです。
また、彼岸花を撮影する、おすすめの機材もご紹介いたします。
1本の彼岸花を主題にして、背景を変えてバリエーション豊かにする撮り方
1本の彼岸花を主題にして、上から撮影する
背景を暗めに、彼岸花の濃い色味と、花の広がりを出すように撮影
<参照撮影データ>
20191002_143157_NIKON D800_90.0mm_F3.3_SS60.0_ISO100
※撮影データは、日付、時刻、カメラ、焦点距離、絞り、シャッタースピード、ISOの順で記載
背景の緑を明るめに、彼岸花の赤い色味を出すように撮影
<参照撮影データ>20191001_092009_NIKON D700_90.0mm_F7.1_SS320.0_ISO280
背景の落ち葉の茶色を明るめに、彼岸花の黄色の色味を出すように撮影
<参照撮影データ>
20190928_145917_NIKON D700_90.0mm_F3.2_SS500.0_ISO1400
花の質感が伝わるように、寄り、縦構図で、上から撮影
<参照撮影データ>
20190928_155122_NIKON D800_90.0mm_F3.8_SS200.0_ISO800
雨上がりのしずくの乗った花を、玉ボケと一緒に撮影
9月は台風なども多い時期になり、撮影に行くこと自体を躊躇していまいがちですが、撮影時の天候をいかす撮影ができます。しずくをまとった彼岸花も味があって良いと思います。
<参照撮影データ>
20210918_145843_NIKON D810_35.0mm_F1.4_SS200.0
真上からの撮影ではありませんが、撮影のバリエーションとして、午前中の光の中での彼岸花になります。
<参照撮影データ>
20190928_104449_NIKON D700_90.0mm_F3.5_SS320.0_ISO400
1本の彼岸花を主題にして、横から撮影する
緑背景に赤い1本
<参照撮影データ>
20200921_141546_
E-M1MarkII_210.0mm_F9.0_
SS60.0_ISO200
同系色を背景に1本
<参照撮影データ>
20191001_091605_NIKON D700_170.0mm_F7.1_SS320.0_ISO560
白と赤の色を背景に1本
<参照撮影データ>
20200927_133854_
E-M1MarkII_130.0mm_
F4.0_SS100.0_ISO64
赤を背景に1本
<参照撮影データ>
20190928_144226_NIKON D800_600.0mm_F11.0_SS160.0_ISO800
黒い背景に1本
<参照撮影データ>
20200921_145341_
E-M1_60.0mm_F2.8_
SS3200.0_ISO200
1本の彼岸花を主題にして、下から撮影する
主題の色、形を生かし、下から空の木漏れ日を背景に1本
<参照撮影データ>
20210919_162045_
X-T1_28.0mm_F1.8位_
SS500.0_ISO200
彼岸花をシルエットで下から
<参照撮影データ>
20210919_162522_
X-T1_28.0mm_F4位_
SS2000.0_ISO200
下から縦構図で、玉ボケ(六角形)を入れて
<参照撮影データ>
20210919_163121_
X-T1_28.0mm_F4位_
SS250.0_ISO200
一期一会。色々な角度から眺め、副題と組み合わせて撮る
スポットライトの当たった
彼岸花を横構図で。
<参照撮影データ>
20190928_100615_NIKON D700_185.0mm_F5.0_SS500.0_ISO200
スポットライトの当たった彼岸花を縦構図で。
上の撮影位置から少し横に移動して1枚。
<参照撮影データ>
20190928_100616_NIKON D800_250.0mm_F8.0_SS320.0_ISO800
蝶々と白の彼岸花
<参照撮影データ>
20200922_085844_
E-M1MarkII_210.0mm_F4.0_
SS800.0_ISO64
黄色い彼岸花をアップで
<参照撮影データ>
20200922_103752_
E-M1MarkII_210.0mm_F4.0_
SS250.0_ISO64
白と赤のグラデーションの彼岸花を縦構図で切り取る
<参照撮影データ>
20210918_040635_
SLT-A55V_100.0mm_F2.8_
SS400.0_ISO400
スポットライトとアリとの共演
<参照撮影データ>
20210919_160145_X-T1_
28.0mm_FNaN_SS500.0_ISO200
雨のしずくと共演
<参照撮影データ>
20210918_035734_SLT-A55V_
100.0mm_F2.8_SS100.0_ISO200
咲いている場所で、雰囲気が変わるので、撮影のバリエーションが増えます
<権現堂公園>(埼玉県幸手市)
川の土手沿いに群生している彼岸花。春には桜が綺麗な場所です。
最寄り駅:東武日光線幸手駅
駅から歩いて15分位です。
車が無くても行けます!!
<参照撮影データ>20191001_095645_NIKON D700_90.0mm_F7.1_SS320.0_ISO320
雰囲気のある写真も撮れます。
<参照撮影データ>
20191001_095359_NIKON D700_90.0mm_F7.1_SS320.0_ISO220
近くまで寄れるので、マクロレンズも大活躍できます。
<参照撮影データ>
20191001_070424_NIKON D700_300.0mm_F5.6_SS160.0_ISO640
土手の地形を生かした撮り方ができます。
<参照撮影データ>
20191001_083609_NIKON D700_135.0mm_F8.0_SS320.0_ISO200
自然豊かな場所なので、トンボも一緒に撮影出来ちゃいます。
<参照撮影データ>
20191001_084151_NIKON D700_300.0mm_F8.0_SS320.0_ISO800
<曹洞宗 金成山 祖光院>(千葉県松戸市)
ミニ巾着田と言われています。町の中にある名所です。敷地内の林の中に群生している彼岸花です。平地の群生が撮れます。
一押し撮影スポットです!
最寄り駅:新京成線常盤平駅
駅から歩いて15分位です。
<参照撮影データ>
20190928_094634_NIKON D800_135.0mm_F4.5_SS60.0_ISO800
白い彼岸花が多く咲く場所もあり、赤が映えます。
祖光陰は、道路沿いのエリアと奥のエリアに分かれており、こちらは道路沿いのエリアで撮りました。
<参照撮影データ>
20190928_102507_NIKON D800_300.0mm_F8.0_SS125.0_ISO800
林の中で、光が注ぐところが点在するため、スポットライトのように彼岸花を照らしてくれます。[道路沿いのエリア]
<参照撮影データ>
20190928_100124_NIKON D700_90.0mm_F5.0_SS320.0_ISO200
雨を味方にすれば、玉ボケとの共演も可能です。
[奥のエリア]
<参照撮影データ>
20220919_162924_NIKON D800E_120.0mm_F5.6_SS125.0_ISO1600
奥行のある写真も撮れます。
[道路沿いのエリア]
<参照撮影データ>
20220919_151314_NIKON D800E_120.0mm_F11.0_SS200.0_ISO320
縦構図の奥行ある写真も撮れます。
[道路沿いのエリア]
<参照撮影データ>
20200926_101235_
E-M1MarkII_150.0mm_F2.8_SS20.0_ISO64
白い彼岸花と、林の木を背景に縦構図で撮影しました。
[道路沿いのエリア]
<参照撮影データ>
20200926_102737_
E-1MarkII_210.0mm_F4.0_SS20.0_ISO64
夕日を入れて、光芒とシルエットで表現してみました。
[奥のエリア]
<参照撮影データ>
20210919_165737_
X-T1_28.0mm_F11位_SS30.0_ISO200
まとめ
・1本の彼岸花を主題にして、背景を変えてバリエーション豊かにする撮り方
1本の彼岸花を主題にして、上から撮影する
1本の彼岸花を主題にして、横から撮影する
1本の彼岸花を主題にして、下から撮影する
・一期一会。色々な角度から眺め、副題と組み合わせて撮る
撮影位置を左右に動いてみる
昆虫などの副題と組み合わせる
変わった色の彼岸花を撮影する
・咲いている場所で、雰囲気が変わるので、撮影のバリエーションが増えます
<権現堂公園>(埼玉県幸手市)
<曹洞宗 金成山 祖光院>(千葉県松戸市)
今回は、How toと言うより、「こんな撮り方もある」ので参考にどうぞ!!という内容です。
最後に彼岸花撮影のおすすめ機材ですが、私の使用した機材の中ですと、マイクロフォーサーズの
E-M1markⅡと40-150mm F2.8PROの組み合わせが良いと思います。マイクロフォーサーズの被写界深度の深さと、F2.8レンズの明るさが組み合わさると、ピントの合う範囲が広い、綺麗な描写の花の写真が撮りやすいです。
人それぞれの綺麗の基準があると思いますので、色々な角度から眺めて、撮影を楽しんで下さい。
それでは、良きカメラライフを!!